2010年12月14日

相続税引き上げで負担増

来年度の税制改正で相続税が大幅に引き上げられることになりました。

これまで相続の際の非課税枠は5000万円と法定相続人数×1000万円とされていました。

例えば夫A、妻B、子C、子Dの4人家族で夫Aが亡くなった場合、法定相続人は妻B子C子Dの3人なので、相続財産が5000万円プラス法定相続人3人×1000万円で8000万円までなら相続税は非課税で財産を相続することができました。
つまり8000万円までの資産の相続は相続税がかからないというわけです。


しかし今回の改正で非課税枠が4割圧縮され、非課税枠が3000万円プラス法定相続人×600万円となり、上記の家族の場合は非課税枠が4800万円となります。
4800万円までの資産の相続は相続税がかかりませんが、それを超えると相続税が発生するということになります。


【現在】
非課税枠 5000万円+(法定相続人×1000万円)

【2011年度以降】
非課税枠 3000万円+(法定相続人×600万円)


それに加え、相続税の最高税率も現在の50%から55%へ5%増税となりました。

これにより、資産のあるご家庭は相続税の負担が大きくなるばかりか、これまで相続税が非課税になるはずだったご家庭は相続税の支払いとともに税金の支払いに伴う書類作成等で専門家への支払い(数十万円ほど)などの負担も増えるというわけです。

相続する資産が現金や有価証券等であれば相続税の支払いも容易ですが、不動産などの場合は現金化が難しい場合が多く、相続税の支払いが困難になる場合が多いようです。

相続の話は家族だからこそためらってしまいがちですが、いざ相続が起こってから骨肉の争いに発展することは決してまれではありません。
これを機会に資産がどれほどあるのか、またどういう風に相続させるのか、相続税の支払い準備方法などを話し合ってみてはいかがでしょうか。




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Posted by FP事務所エレファントライフ at 14:57│Comments(2)FPコラム
この記事へのコメント
こんにちは。ご無沙汰してます。
相続税の話、ちょっとまだよく理解できてませんが、両親が元気なうちに話をしておかないとーって思いました。
このお正月に話しようと思います。
今月の給料日に所得税が戻ってきました。今年は、息子の国民年金を払ったことや、家庭の環境が変わったこと(^_^;;)で随分戻ってきました。
また、寄付金控除もちゃんとすると、意外にたくさん戻ってきました(^O^)。
これからも税制改正のこと、わかりやすく、いろいろ教えて下さいねm(_ _)m。
Posted by ようはっぱ at 2010年12月18日 19:37
◆ようはっぱさん

コメント返しがかなり遅くなってしまい失礼いたしました。
ようはっぱさんほどしっかり家計の管理をされている方はいらっしゃいません!
所得税の還付や寄付金控除など税のことをきっちり勉強されていてさすがだと思います^^
相続に関してはこれからちょくちょく記事にしますので、よかったらご覧ください♪
コメントありがとうございました。
Posted by エレファントライフ トモリエレファントライフ トモリ at 2011年01月07日 00:06
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