2009年05月26日

【不動産】中古マンション購入

お客様から中古マンション購入の相談を受けました。
中古マンションは一戸建てや新築マンションに比べお手頃な価格なので、比較的購入しやすい不動産となっています。
反面その資産価値を測るのが難しく、売却の際に「こんなはずじゃ」ということになる事も多いようです。
マンションは購入目的によってその判断材料が違ってきますが、今回はマンション購入に関して意外と見落としがちな2つのポイントについてお話していこうかと思います。

◆管理組合の存在
◆敷地の所有権

【管理組合の存在】
一戸建てと違いマンションは共同生活となっているため、住民が住みやすい環境を作るためのローカルルールの設定や、資産価値を維持するための修繕計画が必須となっています。
そのために存在するのが管理組合です。
この管理組合はマンション住民全員で構成され、また役員もマンション住民から選出されます。
主な役割としては管理費や修繕積立金の管理、マンション内のトラブル対応、管理会社との折衝などがあります。
この管理組合がどれだけ機能しているかもマンションの価値を測るポイントとなっています。
それはなぜか。
マンションの価値は立地間取り築年数はもちろんですが、経年劣化をどれだけ食い止めることができるかってことでも決まります。
築年数が経てば外壁の劣化は進みますし、設備の老朽化も免れません。
しかし管理組合がきちんと修繕計画を立て実行し確実に手入れをすることで、ある程度の美観や設備は保たれ、それが資産価値向上に繋がります。
また管理組合がローカルルールを設定し、管理会社の職務遂行をチェックすることで、より住み心地のいい住環境が保たれます。
管理組合がうまく機能しているマンションはそれだけでも資産価値向上に繋がります。

【不動産】中古マンション購入

【敷地の所有権】
マンションの寿命は40年とも50年とも言われています。
一戸建てであれば個人の意志のみで修繕や建て替えを行うことが可能ですが、マンションの場合は全住民の意思確認が必要となってきます。
老朽化への対応としては大規模修繕か建て替えのどちらかを選ぶことになりますが、その際に要となるのは管理組合の存在です。
どちらを選ぶにしても修繕積立金のみで対応できるとは限らず、多くの場合各世帯の持ち分割合に応じた出費が懸念されます。
またそのマンションの敷地の所有権が区分所有になっているか借地になっているかなどでもその対応は大きく変わってきます。
区分所有、つまりマンション所有者が持ち分割合に応じてその土地を所有していれば、もし取り壊しになり土地を売却する場合でもその土地の売却金を持ち分に応じて受け取ることが可能です。
つまり老朽化で取り壊しになっても資産価値がある、ということです。
敷地が借地であった場合、その契約内容にもよりますが新たな建て替えができなかったり、取り壊し後も土地の所有権などありませんから売却金を受け取ることはありません。つまり資産価値は0になる可能性が非常に高いということです。

今回相談にいらしたお客様が検討されていた中古マンションは比較的お手頃な価格でした。
お客様はすぐにでも購入したい、との事でしたがよくよく内容を確認してみると、上記にある「敷地が借地」であることが判明しました。
不動産会社からその説明はありましたが、その意味をあまり理解できずにいたようです。
築年数が30年に近く、また借地権であるためにその資産価値は経年と共に限りなく0に近づいていくとのことで、お客様の終の棲家としてのご希望に沿わないため購入を諦めることになりました。

不動産の購入には専門知識が必要になる場合が非常に多いです。
一生に一度あるかないかの不動産購入に関して自分で勉強するには限界があります。
そんなとき、ぜひ不動産専門FPをご利用ください。
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まずはお問い合せください。
info@@elephant-life.info




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Posted by FP事務所エレファントライフ at 18:17│Comments(0)相談事例
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